ただしい姿勢とは?

姿勢を正しましょう。
姿勢がわるいので姿勢を改善したい。
などなど、姿勢について指摘されることはよくありますが、実際に正しい姿勢とはどのようにして獲得することができるのでしょうか?
よい姿勢、よくない姿勢は一般的な基準として一応さまざまな教科書で示されております。
ざっくり以下のような姿勢です。

左が理想的な姿勢(細かくいうと左も修正すべき点がありますが、割愛します)
猫背や巻き肩のような姿勢が一般的に”よくない姿勢”とされています。
よくあるアプローチ方法としては、猫背を例に挙げると、胸の前を伸ばしたり、腹筋を鍛えたり、肩甲骨を伸ばしたり…などがあります。
いわゆるストレッチや筋力トレーニング、使い方、マッサージが一般的な解決方法として挙げられます。
しかし、理学療法的な観点ではこでだけでは不十分とされています。
実際にここで問題になってくるのが、”意識していない状態でいい姿勢を保てるか”といことです。
いくら姿勢に関与している筋肉を鍛えたり伸ばしたり、あるいはマッサージしたりしたとしても、無意識下でいい姿勢を保つには先ほどのアプローチだけでは不十分で、別の観点も必要となってきます。
それが身体の正しい感覚です。
身体の正しい感覚とは、具体的に次の3つを指します。
- 視覚(目の見えやすさ)
- 身体の位置を安定させるセンサー(自分の身体の位置がどこにあるか目を閉じても正しく分かる感覚)
- 頭の位置を安定させるセンサー(自分の頭の位置がどこにあるか目を閉じても正しく分かる感覚)
大まかにこれらのセンサーが正しく機能して初めて、筋肉が正しいキレイな姿勢の状態を保持してくれます。
このセンサーにエラーが生じていると、いくら筋トレやストレッチ、マッサージなどを行っても無意識の状態で正しい姿勢を保つことができません。
つまり、筋トレなどを一時的に行ったとしても日常生活で元に戻りやすいということです。
パソコンでは入力→処理→出力のように表現されますが、入力の時点でエラーがでてしまうと、出力である筋肉の使い方が上手く機能しなくなってしまいます。
図で表現すると以下のようなイメージです。

この中の入力、処理、出力全てが正しく機能することで、自然な状態での、つまりは無意識の状態での正しい姿勢を獲得することができます。
意外と正しい姿勢を獲得するにはたくさんの観点に着目しなければならないので、姿勢改善は専門家に問題点をしっかり見極めてもらう必要があります。
少しでも身体のためのヒントになれば幸いです。