“筋膜”とは?痛みの原因に深く影響

近年、テレビや雑誌などで筋膜リリースというワードが世間でよく聞くようになりました。
筋膜とは聞いたことがあるけど、筋肉とどこが違うのか?なぜそこまで注目しているのかまでは、あまり知られていません。

そこで今回は筋膜という体の一部についてお話していきたいと思います。

筋膜とは?

まず筋膜とは下の図のような部分をさします。
複雑に重なっていて分かりづらいですね、、。
簡単に表すと、上側がヒフ、その下に脂肪、そこから下が全て筋膜とされています。
さらに下方の深いところにようやく骨が現れます。

じゃあ筋肉は?と疑問を持たれた方、いらっしゃるかと思います。
そうなんです。筋肉は筋膜につつまれているので、筋膜の中にあるのが筋肉なのです。

上の図では筋束と書いてあるところがいわゆる筋肉です。
つまりは、筋肉や骨、関節全てをつつんでいるのが筋膜というものなのです。

もっと簡単にイメージをすると、全身ボディースーツのようなものが筋膜ということになります。(実際には外側だけではなく、心臓や腸などの内臓も全てつつみます)

これだけつつまれていると、身体全身のことじゃないか!と思われるかと思います。
それが、まったくその通りでして、筋膜は第2の骨格ともいわれており、筋膜以外の全てを無くしても人の形がそのまま浮き上がってくる状態になります。
身体が動くとき、上記の写真の、それぞれの断面が、すべるように動かされます。

筋膜の役割と必要性

私はこの筋膜の構造を見たとき、「こんなの身体の全身に影響するじゃないか!」と純粋に思いました。

やはり現代の医学は一歩づつ進化しているようで、日本のみならず、海外でも筋膜の研究は積極的に行われています。
その中で、筋膜の役割と必要性をみてみましょう。

筋膜の役割

  • それぞれの筋肉が独立し、スムーズに動くようにする
  • 筋肉が生み出した力を遠い別の部位に伝える
  • 身体のバランス感覚を制御する
  • 神経や血管の健康を保つ

これらは筋膜の役割の一部にすぎませんが、身体の健康状態を保つのに無視はできない機能といえます。
また、筋膜研究の第一人者は書籍にて以下のように述べています。

筋膜は数年にわたってひどく軽視されてきたが、現在の医学研究において、筋膜は”整形外科化学のシンデレラ”から”スーパースター”の地位へ上り詰めたといえるだろう。医学雑誌に掲載された筋膜に関する論文の数は急激に増加した。」1)

日本では筋膜というワードだけ世間に知れ渡っていますが、実際には世界的にかなり注目されている身体の一部なのです!

筋膜が及ぼす健康被害

それでは、反対に筋膜が身体に及ぼす悪影響についてもみてみましょう。
まず、筋膜が”よくない”状態とは筋膜がくっついて滑りが鈍くなっている状態のことをさします。
筋膜がくっついてしまい、それぞれの層の重なりが上手に滑らなくなってしまうと、筋膜や脂肪などの中にある血管や神経を圧迫してしまい、シビレや冷え、だるさなどの症状に繋がりやすくなってしまいます。
また、筋膜の中には痛みなどを感知するセンサーがかなりたくさんあるため、痛みとして現れることも多くあります。

筋膜が滑らない状態だと、紙ヤスリのようにそれぞれの断層の摩擦が強くなります。
このように筋膜がヤスリのような状態にならない為に、身体のケアをする必要があります。
筋膜の健康を保つということです。

健康な筋膜を保つためには?

筋膜を健康に保つためには、しっかりと身体の温度をあげて、動かすことが大切です。

ストレッチなどの運動

身体に痛みや不快感がない方は、運動がベストです。ただ、ランニングなどの同じ動きが多い運動だけでなく、多様な動きをともなった運動がオススメです。例えばヨガやピラティスがその一つです。

マッサージ

痛みや不快感を身体にお持ちの方は、まずは無理に運動をはじめず、やさしいマッサージを行いましょう。かたそうな部分を局所的にほぐすだけでも、十分ケアになり得ます。
マッサージしている部分が軽く運動されているようになります。

水分補給

筋膜の柔軟性には水分が不可欠です。日常的に適切な水分補給を心がけましょう。

保温

筋膜の健康を保つには冷えは禁物です。なるべく暖かい室温と服を心がけましょう。

Q&A

Q: 筋膜の健康状態を知る方法は?

A: まずはご自身がかたそうだなと思われる身体の箇所を指でつまんでみてください。ヒフにたわみがあり、猫の首根っこのように痛みなくつまめれば健康的な筋膜であることが多いです。
ヒフがぱっつんと張っていたり、つまめずにつねった様な痛みが生じる場合は筋膜のトラブルがある可能性があります。
細かく検査する場合は専門家に詳しくみてもらうことをオススメします。

まとめ

筋膜は筋肉や内臓を包み込み、第2の骨格とも呼ばれる体の重要な部分です。筋膜が健康で滑らかに動くと、筋肉がスムーズに動き、体のバランス感覚が保たれます。しかし、筋膜が硬くなったり滑らかに動かなくなると、痛みやシビレなどの健康被害が生じます。

筋膜を健康に保つためには、以下の方法が有効です

  • ストレッチや多様な運動:ヨガやピラティスなどが特におすすめです。
  • マッサージ:硬い部分を優しくほぐすことで、筋膜の健康を保てます。
  • 水分補給:筋膜の柔軟性には水分が不可欠です。
  • 保温:体を冷やさないように暖かく保つことが大切です。

筋膜の健康を維持することで、全身のコンディションを整えることができますが、痛みや不快感が続く場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。専門家による適切なケアとアドバイスで、より効果的に筋膜の健康を保つことができます。

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